出会いアプリというと、いかがわしいアイテムという印象を持たれやすい時代もありました。
しかし、今ではその風潮はかなり薄れて、普通の出会い方の一つとして認識されることが多くなっています。
その背景にあるのはSNSの普及であり、インターネットを通して知らない人とのコミュニケーションが一般的になったことです。
小学生の頃からSNSを活用して交友範囲を広げているケースも珍しくありません。
そのまま成長した世代は、特に出会いアプリに対して警戒心を持ってないことが多いです。
このように利用に関するハードルが下がったことにはメリットとデメリットがあります。
これから利用する予定の人はそれらを正しく認識しておくことが大事です。

利用者が平準化している

代表的なメリットとして、利用者が平準化していることが挙げられます。
以前の利用者は出会い系に詳しい人たちであり、一夜限りの接触を求めるケースも多々見受けられました。
そのため、純粋に恋人を探そうとしている女性にとっては、かなりリスクの高いものであったことも事実です。
それを逆手にとって、男性を罠にはめて金銭を要求する女性もいました。
これは出会いアプリが一般的なものではなく、利用する際に後ろめたさを覚える存在であったことが影響しています。
もし一般的なものであって堂々と使用していれば、金銭を要求されても断ることは容易なはずです。
近年の一般化に伴って、日常会話の中に登場する機会が増えたことも挙げられます。
以前も登場していましたが、そこには揶揄するようなニュアンスが多く含まれていました。
仮にカップルが成立しても、インターネットで出会ったというだけで、不純な要素が含まれていると見なされることもあったのです。
それに対して現状では、自分が利用していることを普通に話す人が珍しくありません。
それこそSNSと同じような感覚で話題に挙げるケースも増えているのです。
年配者はその話を聞いていると眉をひそめるかもしれませんが、若者にとっては日常的に使うアプリの一つになりつつあります。
また、この現象を親として嘆く人もいれば、かえって安心すると感じる人もいます。
黙って使用されるよりも、気軽に話してくれるほうが保護者として動向を把握しやすいからです。
何か危険がありそうなら、勘を働かせて事前に注意できる場合もあります。
ただし、そのようなコミュニケーションを成立させるには、子どもと普段からフレンドリーに話せる関係であることが重要です。

自分にフィットする相手を探しやすくなった

他のメリットとしては、アプリの専門性が高まって自分にフィットする相手を探しやすくなったことが挙げられます。
以前はアプリ内で条件を指定して、自分に合った人を探さなければなりませんでした。
現在でも条件による検索機能は搭載されていますが、アプリ自体の住み分けが進んでおり、使用者ごとにカテゴリが分かれるようなっているのです。
たとえば、jメールなどの気軽に遊びたい人が多いアプリと真剣に結婚したい人が多いアプリは別物です。
つまり、結婚したいなら最初から後者を選択しておけば成功率が一気に高まります。
多様な人と出会うチャンスがなくなっていると言う人もいますが、出会いを無駄に繰り返すことで傷つく可能性があることを忘れないでください。
もし多様な人と出会いたいなら、それをウリにしているアプリを探して利用すると良いでしょう。

詐欺などの犯罪行為に巻き込まれるリスクがある

一方デメリットとしては、あまり警戒せずに使ってしまうことが挙げられます。
詐欺などの犯罪行為に巻き込まれるリスクがあることを認識しておく必要があります。
たとえば、結婚詐欺を企んでいる人にとって、結婚相手を探すアプリの登録者は格好の的といえます。
また、詐欺のような悪質なケースでなくても、結婚を匂わせて親密になろうとする人は多いかもしれません。
いずれにせよ、使用者一人ひとりが自衛の意識を持つことが重要です。
それは昔と変わりませんが、あまりに一般化されすぎて危険性を予測しようとしない若者が増えています。
予測が難しいのであれば、できるだけリスクの小さな出会いアプリを選ぶことがポイントです。
結婚相手を探すアプリの中には、登録する前に身分証明書を提示しなければならないタイプもあります。
そちらであれば、運営は全員の身元を把握しているため、何かトラブルがあったときに泣き寝入りするような結果にはなりません。

まとめ

このようなメリットとデメリットがあるため、あくまでも出会いアプリの有効性は自分次第だと理解しておきましょう。
これはSNSにもいえることですが、画面の向こうに実在の人物がいることをイメージしながら利用しなければなりません。
無意識に相手を傷つける言葉を伝えてしまい、それがきっかけとなって脅威を招くことになるケースもあるのです。
少なくとも、いきなり会うことは避けてメッセージや通話を通して相手の人格を確認するように努めましょう。
有効活用するには、のめり込みすぎず節度を持って扱っていくことが求められます。